宇宙開発委員会(SAC)の概要   宇宙開発委員会へのアクセス方法   SACのホームページへのリンク

 宇宙開発委員会は、宇宙開発委員会設置法により、科学技術庁長官を委員長とし、4名の有識者を委員として、昭和43年(西暦1968年)に総理府に設置された。下記のような所掌業務を行い、内閣総理大臣に意見具申することが責務であり、宇宙開発に関する重要事 項について企画、審議、決定を行った。審議は非公開で行われ、長官の出席は稀で、委員の一人が「委員長代理」と定められ、審議の進行を行っていた。また、宇宙科学研究所(ISAS)は文部省の管轄であることから、所掌(4)に示すように、大学における教授研究が対象から除外されていた。

 宇宙開発委員会の所掌事務
 (1)宇宙開発に関する重要な政策に関すること
 (2)関係行政機関の宇宙開発に関する事務の総合調整のうち、重要なものに関すること
 (3)関係行政機関の宇宙開発に関する経費の見積りに関すること
 (4)宇宙開発に関する研究者及び技術者の養成訓練(大学における教授研究に係るものを除く)の大綱に関すること
 (5)上記のほか、宇宙開発に関する重要事項に関すること

 平成13年1月に中央省庁改革が行なわれ、宇宙開発委員会は文部科学大臣の諮問機関になり、宇宙開発委員長、委員は、文部科学大臣が任命することになった。意思決定の階層は低くなったものの、NASDAとISASとNALが傘下になったので、宇宙に関する最高決定機関になった。更に、平成15年9月1日に、宇宙開発事業団、宇宙科学研究所、航空宇宙技術研究所が併合され、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が発足し、決定機関、実施機関ともに一本化された。

 平成13年1月にはまた、内閣府に「総合科学技術会議」が設立され、わが国全体の科学技術政策の企画立案、総合調整を行うことになった。「総合科学技術会議」は重点8分野を設定し、ライフサイエンス分野、情報通信分野、環境分野、ナノテクノロジー・材料分野、エネルギー分野、ものづくり技術分野、社会基盤分野、フロンティア分野の8分野の最後の一つ「フロンティア」の中に宇宙と海洋が入っている。